相続した実家を空き家にしないために、売却・活用・管理という3つの選択肢を整理。空き家化を防ぐために早めに考えたいポイントを解説します。

親から相続した実家を前にして、すぐに結論を出せず立ち止まる方は少なくありません。葬儀や法要、各種の手続きに追われるうちに数か月、数年と時間が過ぎ、気づけば誰も住まない家だけが残るというケースもあります。家族の記憶が詰まった住まいだからこそ、感情と現実の両面から向き合う準備が必要です
本記事では、相続した実家を空き家にしないために、早い段階で検討したい売却・活用・管理という3つの選択肢を整理します。
相続した実家を空き家にしないためには早めの判断が大切
総務省「令和5年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家数は900万戸、空き家率は13.8%となり、いずれも過去最高を更新しました。賃貸用や売却用などを除いた、使い道が定まっていない空き家も385万戸にのぼります。
出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果」
空き家は突然生まれるものではなく、親の入院や施設入所、相続、遺品整理の先送り、親族間の話し合い不足などが重なって発生します。相続直後は判断材料が揃わず後回しになりがちですが、時間が経つほど建物は傷み、相続人の状況も変わるため、選べる出口は少しずつ狭まっていきます。
また2024年4月1日からは相続登記が義務化され、不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が求められるようになりました。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科される可能性もあるため、所有関係の整理は早めに着手するのが安心です。

売却・活用・管理という3つの選択肢を比較する
実家を空き家にしないための行動は、大きく分けて売却・活用・管理の3つに整理できます。国土交通省も、空き家になった場合は「しまう」「活かす」の行動を促し、すぐに難しい場合は適切な管理を行うことの重要性を発信しています。
売却は、誰も住む予定がない、遠方で管理が難しい、維持費の負担を減らしたいといった場合に有力な選択肢となります。一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例を活用できる可能性もあります。適用期間は令和9年12月31日までで、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡することが要件の一つです。
出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
活用は、建物の状態が比較的良く、立地に賃貸や転用の需要がある場合に検討できます。戸建賃貸、リフォーム後の自家利用、店舗や地域拠点への転用などが代表的な方法です。ただし修繕費や管理体制が伴うため、思い入れではなく現実的な条件で判断することが大切です。
管理は、相続人間の協議や遺品整理がまだ終わっていない場合の、一時的な選択肢として位置づけるとよいでしょう。期限を決めずに放置すると、管理不全空家として行政から指導や勧告を受け、住宅用地特例が外れる可能性も生じます。
結論が出ていない段階でも、まずは現状を整理することから
相続した実家の出口は、建物の状態、立地、相続人の意向、税制の期限といった条件によって大きく変わります。家族だけで答えを出そうとすると、感情面の負担も重なり、結論が先延ばしになりがちです。
オハナホーム株式会社は「空き家の想いをつなぐパートナー」として、空き家相談・買取り、遺品整理・おかたづけ、古家付きのままの売却相談、他社見積もりへのセカンドオピニオンに対応しています。荷物が残っている、相続登記がまだ終わっていない、解体すべきか迷っているという段階でも、現況のままで相談できる点が特長です。
大切な実家をただの空き家にしないために。まずは家族で現状を共有し、判断材料を一つずつ整える行動から始めてみてはいかがでしょうか。