相続した実家を空き家にしないために|売却・活用・管理の選択肢

この記事の結論
相続した実家の出口は、売る・活かす・管理するの3つに整理できます。すぐに結論を出す必要はありませんが、相続登記は、相続の開始を知り、かつその不動産を取得したと知った日から3年以内の申請が義務です。空き家の3,000万円控除にも期限があります。決めきれない間は「管理する」と期限を決め、放置と分けてください。

相続した実家を空き家にしないためのイメージ

親から相続した実家を前にして、すぐに結論を出せず立ち止まる方は少なくありません。葬儀や法要、各種の手続きに追われるうちに数か月、数年と時間が過ぎ、気づけば誰も住まない家だけが残るというケースもあります。家族の記憶が詰まった住まいだからこそ、感情と現実の両面から向き合う準備が必要です

本記事では、相続した実家を空き家にしないために、早い段階で検討したい売却・活用・管理という3つの選択肢を整理します。

相続した実家を空き家にしないためには早めの判断が大切

総務省「令和5年住宅・土地統計調査(住宅及び世帯に関する基本集計・確報集計)」によると、2023年10月1日現在で全国の空き家数は900万1600戸、空き家率は13.8%となり、いずれも過去最多・過去最高です。賃貸・売却用および二次的住宅(別荘など)を除く空き家も385万6千戸にのぼります。

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」(PDF) 

空き家は突然生まれるものではなく、親の入院や施設入所、相続、遺品整理の先送り、親族間の話し合い不足などが重なって発生します。相続直後は判断材料が揃わず後回しになりがちですが、時間が経つほど建物は傷み、相続人の状況も変わるため、選べる出口は少しずつ狭まっていきます。

また2024年(令和6年)4月1日から相続登記の申請が義務化されました。相続で不動産の所有権を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつその不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請することが義務づけられています。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。期限内の遺産分割が難しい場合には「相続人申告登記」という手続もあります。個別の起算日や必要書類は法務局または司法書士へご確認ください。

出典:法務省「相続登記の申請義務化について」

現在の画像: 相続した実家を空き家にしないためのイメージ

売却・活用・管理という3つの選択肢を比較する

実家を空き家にしないための行動は、大きく分けて売却・活用・管理の3つに整理できます。国土交通省も、空き家になった場合は「しまう」「活かす」の行動を促し、すぐに難しい場合は適切な管理を行うことの重要性を発信しています。

出典:国土交通省 住宅局「空き家対策 特設サイト」

売却は、誰も住む予定がない、遠方で管理が難しい、維持費の負担を減らしたいといった場合に有力な選択肢となります。一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例を活用できる可能性があります。売却の期限は、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間で、かつ相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが要件の一つです。なお、令和6年1月1日以後の譲渡で、その家屋・敷地を相続または遺贈で取得した相続人が3人以上いる場合、控除額は2,000万円までになります。このほか建築時期や被相続人の居住状況など複数の要件があり、適用の可否は税務署または税理士へご確認ください。

出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」 

活用は、建物の状態が比較的良く、立地に賃貸や転用の需要がある場合に検討できます。戸建賃貸、リフォーム後の自家利用、店舗や地域拠点への転用などが代表的な方法です。ただし修繕費や管理体制が伴うため、思い入れではなく現実的な条件で判断することが大切です。

管理は、相続人間の協議や遺品整理がまだ終わっていない場合の、一時的な選択肢として位置づけるとよいでしょう。期限を決めずに放置すると、「管理不全空家等」として市区町村から指導・勧告を受けることがあります。勧告を受けた敷地は、固定資産税の住宅用地特例の適用対象から除外されます。

結論が出ていない段階でも、まずは現状を整理することから

相続した実家の出口は、建物の状態、立地、相続人の意向、税制の期限といった条件によって大きく変わります。家族だけで答えを出そうとすると、感情面の負担も重なり、結論が先延ばしになりがちです。

この記事の根拠と確認日

制度・数字は確認日時点のものです。改正や更新があれば本記事も更新します。税や登記の適用可否は個別事情で変わります。税務署・税理士・法務局・司法書士へご確認ください。

執筆・確認

執筆: オハナホーム編集部
内容確認: 菊池 聖雄(オハナホーム株式会社 代表取締役)
最終確認日: 2026-11-04 次回確認予定: 2027-03-31

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オハナホーム株式会社は「空き家の想いをつなぐパートナー」として、千葉県の空き家について、当社の空き家相談・買取り、遺品整理・おかたづけ、古家付きのままの売却相談、他社見積もりへのセカンドオピニオンに対応しています。荷物が残っている、相続登記がまだ終わっていない、解体すべきか迷っているという段階でも、現況のままご相談いただけます。

大切な実家をただの空き家にしないために。まずは家族で現状を共有し、判断材料を一つずつ整える行動から始めてみてはいかがでしょうか。

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