“900万戸超の空き家”をどう活かす? 外資企業の挑戦 Airbnb「Akiya Design Project」


近年、日本全国で課題となっている「空き家問題」。その解決に向けて、今、世界規模で注目される動きが起きています。

日本に民泊を広めるきっかけとなったプラットフォーム大手のAirbnbが、日本の古民家を活用した空き家再生プロジェクト「Akiya Design Project」を本格始動。地域資源としての空き家に、あらためて光が当たっています。

コラボ相手は、全国古民家再生協会、ファッションモデルの水原希子さん、ローラさんという、日本の文化・デザインに精通した著名クリエイターが、それぞれ茨城県古河市・京都府亀岡市の元空き家である古民家二軒を「宿泊体験として魅力ある場」へとクリエイティブに監修します。

Airbnb CEOブライアン・チェスキー氏は、約900万戸に達するという日本の空き家問題に着目し、「使われていない建物を有効活用」「文化やデザインで記憶に残る体験を提供する」と述べています。

再生された古民家は、2025年秋から予約受付が開始され、旅好き、文化体験を求めるゲストにとって大きな魅力となりそうです。


写真(左から):河野公宏氏(全国古民家再生協会 事務局長)、ブライアン・チェスキー、水原希子、ローラ、山中美登樹(ホスト)村田麻実(ホスト)引用元:Airbnb Japan

AirbnbがAkiya Design Projectで古民家再生を本格始動
Airbnbは、長年使われていなかった古民家を、宿泊施設として新たな命を吹き込むプロジェクトを開始しました。この取り組みでは、「地域創生 × 体験価値」をキーワードに、地域の文化・歴史を感じられる滞在体験を提供することが目的です。単なる修繕ではなく、そこに暮らした人々の記憶や地域の魅力を伝える“ストーリーある宿”へと昇華させています。

水原希子・ローラの参加により“文化 × デザイン”の深みを演出
このプロジェクトには、ファッションモデルであり女優としても活躍する水原希子さん、タレントでありサステナブルなライフスタイルを発信するローラさんがクリエイティブパートナーとして参画。
それぞれが担当する古民家(茨城県古河市、京都府亀岡市)は、リノベーションによって伝統的な美しさと現代的な感性が融合した空間へと生まれ変わります。国内外の旅行者に向けて、日本文化の奥深さを伝える、魅力ある宿泊体験が実現しようとしています。

海外投資による“空き家再生ブーム”の予兆
このプロジェクトの注目点は、外資系企業が空き家再生事業に本格的に参入し始めたという点にあります。
これまでは、地域の自治体や地元企業が中心となって取り組んでいた空き家問題に、Airbnbのようなグローバル企業が参入することで、空き家は「負の資産」から「国際観光資源」へと大きく価値転換しようとしています。
今後、同様の外資プロジェクトが広がれば、日本全国に眠る古民家が世界中の旅人を魅了する拠点になるかもしれません。

① 外資企業が空き家再生に関わる意味
グローバルプラットフォームであるAirbnbが、空き家を「宿泊・体験空間」として価値転換し、より広い市場に届けようとしている点が注目です。

クリエイターとの具体的な連携により、単なる修繕ではなく「文化的価値+デザイン性」を加えて、新たな観光資源として整備するというアプローチは、これまでの日本における古民家再活用のあり方が確実に変化していることを示しています。

② 古民家再生ビジネスにおける今後の展望
Airbnbのような外資企業が参画することで、空き家再生は「地域内完結の問題」から「国際的な観光資産」へと位置づけが広がります。

今後、他のグローバルプラットフォームや多国籍企業が同様のプロジェクトに乗り出せば、古民家再生は一気に注目の投資分野となる可能性があります。

地元ホスト・自治体・協会・クリエイターが、“文化継承”と“商業的価値”という両面で協力するモデルケースが増えると、日本の地方創生にも大きな好影響が期待されます。

オハナホームでは、千葉県を拠点に「地域の魅力を再発見する空き家再生事業」に日々取り組んでいます。

地元の素材・職人・伝統工法を活かした古民家の再生は、単なる“リフォーム”ではなく、「新たな価値を生む文化的創造」です。世界の視点から見ても通用する、そんな空き家の可能性をこれからも発信していきます。

情報元:
Forbes Japan
Airbnbが水原希子、ローラと「空き家再生プロジェクト」 日本の古民家の魅力を世界へ
Airbnb Japan
AirbnbのAkiya Design Projectプレス発表会に水原希子、ローラ、ブライアン・チェスキーが登壇

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